THAT'S 法政二!

高校授業紹介12 -高3社会(倫理)-

高等学校
THAT'S 法政二!

 現代社会においては答えが1つではない複雑な課題を、他者と協力しながら解決していく能力が不可欠になります。このような社会を見据え法政大学第二中・高等学校では、全教科にわたる幅広い教養を身に付けつつ、さらに、知識を獲得するにとどまらず、知識を用いて「自ら論理的に思考し、他者に表現することができる力」の育成を目指しています。具体的にどんな授業が行われているのか、今回はある日の高校3年生の倫理の授業を見てみましょう。

Q.今日の倫理の授業では、どんなことに取り組んでいますか?

 今日の授業では、班ごとにプラトンもしくはアリストテレスの思想をまとめました。次回の授業の時間では、自分たちの班が調べた内容を隣の班に説明します。
 教科書、資料集、配布プリントに書かれた情報を班員とともにまとめていく作業は、「暗記」とは異なり、班員や教員との対話を通して、書かれた情報を使える「知識」に変えていく作業になります。自らの考えと他者の考えを総合してより良い「見方・考え方」ができるようになると思います。
 倫理の授業では、「人間および人間の生き方について、様々な思想家から深く学び、自分自身の生き方について考察する。また、これまでの社会科に関わる科目で学んだ知識をふまえ、人間的、社会的諸課題についての討議を通して自分の考えを持つこと。」を目標に、日常生活で私たちがあまり考えることのない「そもそも」を大切にして学んでいます。

Q.社会科では、このような取り組みをもとにして、どのような力を身に着けてほしいですか?

 授業では、「対話」を重視しています。私たちの周りや世界で起きている諸問題は、万人が納得することができる「明確な答え」は見つかっていないものがほとんどです。先哲の思想を学ぶことで、諸問題に対して分からないから考えないではなく、「だからこそどう考えるか」「自分ならどう考えるか」という視点を大切にして、他者とともに自らの考えを深めていくことで、「問題意識」を持って欲しいと思っています。問題意識が生まれなければ、人は学ばないと思います。「そもそも~」「なぜ?」「どうして?」という見方や考え方が人の学びの原動力になるのではないでしょうか。

 大学で深く学ぶための原動力となる「そもそも~」「なぜ?」「どうして?」という見方・考え方を身につけて欲しいと考えています。

 

 いかがでしたか? 法政大学第二中・高等学校ではこのほかにも様々な工夫がこらされた授業が行われています。今後もいろいろな授業について紹介していきたいと思います。

※授業における取組の内容については、年度によって変わることがあります。