THAT'S 法政二!

高校授業紹介10 -高校2年音楽-

高等学校
THAT'S 法政二!

 現代社会においては答えが1つではない複雑な課題を、他者と協力しながら解決していく能力が不可欠になります。このような社会を見据え法政大学第二中・高等学校では、全教科にわたる幅広い教養を身に付けつつ、さらに、知識を獲得するにとどまらず、知識を用いて「自ら論理的に思考し、他者に表現することができる力」の育成を目指しています。具体的にどんな授業が行われているのか、今回はある日の高校2年生の音楽科の授業を見てみましょう。

Q.今日の音楽科の授業では、どんなことに取り組んでいますか?

 高校2年生の取り組みで、3学期は「グループ創作」に取り組んでいます。高校では、芸術科目として入学時に音楽か美術、どちらかを選択します。高校音楽科は、1年、2年と歌唱やアルトリコーダー、鑑賞など幅広い分野を学びますが、中学ではあまり触れてきていないであろう「音楽理論」も学んでいきます。音符や音名の読み方から楽譜の書き方、更には和音の仕組みや作曲の仕組みに至るまで学びます。最終的には個々が作曲に挑戦し、そこからグループ創作へと発展させていきます。その後、グループ内で曲の形態やアレンジなどについて話し合い、オリジナル作品を完成させ、授業内において各グループが発表会形式で演奏を披露します。

 この取り組みは、作曲・演奏・鑑賞と、音楽の様々な分野を全て含んでいます。作曲すると言うことは、理論を知り楽譜を書かなければなりませんし、演奏するためには、楽器の演奏技術を習得しなければなりません。また、鑑賞することで、音楽に対するマナー、態度を養う必要があります。つまり、「音楽の総合活動」とも言うことができます。

Q. 音楽科では、このような取り組みをもとにして、どのような力を身に着けてほしいですか?

 音楽は瞬間芸術や時間の芸術と呼ばれることもあります。「プレーヤー(演奏者)」の立場では、その時その瞬間に音楽という媒体を通じて瞬間的に自己表現をしなければなりません。もちろんそこには緊張というある種の負荷がかかります。また、様々なルールや制約、協調性なども必要になってきます。そういった状況を乗り越え、今まで様々な音楽体験や学びを通じて得た苦労や喜び、感性などを「表現力」に変え、将来的には様々な機会と場所で「自己表現」できる力を身に着けて欲しいと思います。最終的には、社会の形成者として「表現豊かなプレーヤー」になって欲しいと願っています。

 いかがでしたか?法政大学第二中・高等学校ではこのほかにも様々な工夫がこらされた授業が行われています。今後もいろいろな授業について紹介していきたいと思います。

※授業における取組の内容については、年度によって変わることがあります。