THAT'S 法政二!

高3選択講座リレー10 ~社会学入門~

高等学校
THAT'S 法政二!

 法政二高の高校3年生は、1~2講座の「必修選択講座」を履修します。この必修選択講座は、各教員が専門性をいかして講座を開く大学のゼミのような少人数の授業です。多種多様な講座の中から、生徒が自らの興味・関心や問題意識に応じて講座を選択し、より広く深く学習することができます。

 今回は、社会科の講座として開講されている「社会学入門 ~メディアの歴史と役割を考える~」について紹介します。

Q.「社会学入門」はどんなことを勉強する講座ですか?

 年間を通じて、「メディア・リテラシーの8つの基本概念(1989年にカナダのオンタリオ州教育省が提示)」をベースに、テレビ(インターネット)CMの分析やメディアの歴史、ドキュメンタリー番組の視聴と分析、メディアに関する自由なテーマで班発表を行ったりしながら学びを深めます。

 今や、ほとんどの高校生がスマートフォンを持つ時代になりました。スマートフォンもメディアの一部になりますが、膨大な世界の情報や知識を一瞬で手に入れられる一方で、その情報量の多さゆえに「必要で正確な情報・知識」を得るには一定のスキルが必要となります。そのためには、メディアを批判的・多角的に分析することの他に、先述した「8つの基本概念」にもある、「メディアの特性」を深く理解することがより重要になります。

 これまであまり疑問を持たずに触れてきた日常のメディア情報の「そもそも」を問い直すことによって、自身とメディアの関係性と、これからのメディアの役割について考える授業となっています。

Q.「社会学入門」の特徴的なレポートや、取り組みについて教えてください。

 後期の授業では、簡単な予習をした上でドキュメンタリー番組や映画を視聴し、そのテーマの問題点を考えるとともに、メディア・リテラシーの観点から番組を分析するという取り組みを行いました。「おいしいコーヒーの真実」の回では、映画の視聴・分析のあと、ゲスト講師として、東京にあるコーヒーショップ「カフェ・デ・ザール・ピコ」のマスター、田那辺 聡(たなべ そう)さんに「コーヒー市場とコーヒーの農家の現状と課題」についてお話しいただき、そのあと、みんなで貴重なスペシャルティコーヒーの試飲も行いました。

「カフェ・デ・ザール・ピコ」 田那辺さんの講義

田那辺さんによる「おいしいコーヒーの淹れ方」

 11月に行った班発表のテーマは、「SNS ~現代を生き抜くために~」、「その報道は本当に正しい?」、「フェイクニュースとファクトチェック」、「各国の情報統制」、「既存メディアとニューメディアの共存 ~デジタルでテレビ危機を救え!~」など、どの班も工夫を凝らした意欲的な発表が目立ちました。

班発表のようす

 いかがでしたでしょうか?今回の「社会学入門」を含め、法政二高では例年 40~50 個もの必修選択講座が開かれていて、それぞれ工夫がこらされた授業が展開されています。
 今後もさまざまな選択講座について紹介していきたいと思います。

※開講される選択講座や、その内容は年度によって異なります。