THAT'S 法政二!

中学授業紹介13 -中学2年国語-

中学校
THAT'S 法政二!

 現代社会においては答えが1つではない複雑な課題を、他者と協力しながら解決していく能力が不可欠になります。このような社会を見据え法政大学第二中・高等学校では、全教科にわたる幅広い教養を身に付けつつ、さらに、知識を獲得するにとどまらず、知識を用いて「自ら論理的に思考し、他者に表現することができる力」の育成を目指しています。具体的にどんな授業が行われているのか、今回はある日の中学生の国語科の授業を見てみましょう。

Q.今日の国語科の授業では、どんなことに取り組んでいますか?

 今回の授業では、鎌倉時代に成立した『平家物語』の「扇の的」の読解を、班ごとに作成した紙芝居で行いました。

 中学生の間に読む古典作品は、基本的に教科書や便覧に現代語訳が載っているため、概要を把握することは容易なことです。しかし、より各自の理解を深めるには、ただ現代語訳を読むだけでなく、読み取ったことをもとに自分で場面やその情景を想像し、自分たちがわかる言葉で受け止めることが必要になってきます。その一つの方法として紙芝居づくりと発表という形式をとりました。

 作業に入る前には、作品についての学習をした上で、本文の読み合わせをして3つの場面をどこで分けるかという部分の共有までは全体でおこない、その後は班(5~6人)ごとに、3つの場面ごとの絵と台本の作成をしました。

Q.国語科ではこのような取り組みをもとにしてどのような力を身につけてほしいですか?

 古典作品の読解については中1で読む『竹取物語』から学習が始まりますが、中2の『平家物語』からは古典文法(動詞の活用)の学習も加わってきます。文法の学習が始まると、生徒たちの中でも文法の要素が大きく感じられるようになるために、古典=文法というイメージがつきやすくなり、結果として古典は文法だから嫌いと感じる生徒が出てきてしまいます。そのために、文法と内容を切り離して考えて、内容については、現代文と同じように読んでいけるという見方ができるように、自分たちの力で紙芝居に仕上げるという展開をしています。

 また、古典・現代文の両方の分野に関わることとして、より理解を深めるためには、ただ読むだけではなくて、わからないことを自分で調べ、自分の言葉に置き換えて考え直していくことが必要です。

 紙芝居では、発表を観る側に理解してもらうことが最も大きなポイントになるので、他者が理解できるように説明するためには、まずは自分がどこまで理解できるのかどうかを確認し、そしてどう工夫したら理解してもらえるのかということを自然に考えられるようになります。その後、自分たちの発表と他の班の発表を比較することで、同じ理解が出来ていることへの安心感や新しい発見が生まれてきます。

 ただ文章に書かれている言葉を読むのではなく、自分の言葉で再言語化、あるいは文章とは別の形式で表現して、さらに他者の発表を通して学び合うというサイクルを通して理解を深められる。このことに生徒たちが気づき、他の作品も同じように読み深めて、各自の理解につなげていくという姿勢づくりにつながればと考えています。

 いかがでしたか? 法政大学第二中・高等学校ではこのほかにも様々な工夫がこらされた授業が行われています。今後もいろいろな授業について紹介していきたいと思います。

 ※授業における取組の内容については、年度によって変わることがあります。