Q 日本史探究の授業ではどんなことに取り組んでいるか?
日本史探究では、日本の歴史に関する諸事情について、その時代の特徴を理解し、主体的に探究することを学習目標としています。また、史資料の読解などから物事を多面的・多角的に考察します。そのため、座学での授業だけではなく、グループワークや班発表、年間を通じた自主課題「江戸時代を考える」などの取り組みをおこなって、生徒の自主的な取り組みを促します。ここでは、1学期に取り組んだ班発表「鎌倉仏教」を紹介します。
班発表「鎌倉仏教」は、浄土真宗・時宗・日蓮宗・曹洞宗の各宗教の特徴について調べ、各班3分程度で発表します。教員側は一切解説をしません。ですから、各班がいかに他者にわかりやすく伝えるかどうかが大切です。また、各宗教の特徴やキーワード(例えば只管打坐や絶対他力など)を、今の私たちの日常のなかに例えるとどのようなことか考え、説明してもらいます。
多くの班が劇の形式で発表していましたが、なかにはスライドや音響などを用意する班、「南無妙法蓮華経」のお札を配るなど小物を用意する班、衣装を準備する班もありました。また日常生活の例として、部活動や試験、恋愛、趣味やアイドルなどの例をあげるなど、高校生ならではの視点で工夫を凝らした班が多くみられました。
Q どのような力を身につけてほしいか
日本史探究では、歴史的な知識を養うだけではなく、史資料を自らの力で読解したり、調べたものをまとめたり、発表する力を身につけてほしいと考えています。また、歴史学習から今日の日本が直面している課題について歴史的に考えたり、地理的な視点や世界との関わりのなかから日本の歴史を総合的に理解してほしいです。歴史学習に対する興味・関心を多くの生徒にもってもらい、歴史的な事象に対する問題意識や解決方法について、意欲的に考える生徒たちを育てていきたいと考えています。