THAT'S 法政二!

中学授業紹介6 -技術-

中学校
THAT'S 法政二!

 現代社会においては答えが1つではない複雑な課題を、他者と協力しながら解決していく能力が不可欠になります。このような社会を見据え法政大学第二中・高等学校では、全教科にわたる幅広い教養を身に着けつつ、さらに、知識を獲得するにとどまらず、知識を用いて「自ら論理的に思考し、他者に表現することができる力」の育成を目指しています。具体的にどんな授業が行われているのか、今回は中学技術科のある日の授業を見てみましょう。

Q.今日の技術の授業では、どんなことに取り組んでいますか?

 中学2年生の2学期は、「木材加工」の実習に取り組みます。作るのは小さな本棚ですが、図面を正確に読んだり、ノコギリなどの工具を正しく使用したりと、ひとつひとつの工程を丁寧に進めなくては精度の高い作業をすることはできません。材料を加工して「作る」という作業を通して、必要な技術や知識について身をもって体験することになります。

 また、中学3年生は、この時期に「実現を求める技術・もの」というテーマで、プレゼンテーション実習に取り組みます。新しい技術の必要性や、それに伴う問題点などを、グループで話し合いながら資料を作成し発表をします。

Q.技術科では、このような取り組みをもとにして、どのような力を身に着けてほしいですか?

 「木工」製作の工程を通して、身の回りの製品がどのように作られているのか、より効率的な製作や環境に配慮したものづくりの為には、今後どのような技術が求められているのかを考える機会としています。また、実際に自分の手で、ものを作るという経験を通して、「技術」と「社会」や「生活」を関連付けた視点を身につけることを目指しています。

 ですが、最も大事にしているのは、何かを作る喜びや出来上がった時の達成感を、体験を通して感じてもらうことだと考えています。その上で、3学期の実習では、自らの体験を伝える活動にも取り組みます。撮りためた画像を素材として、パソコンを活用しての「木工製作マニュアル」を作成し、他者にわかりやすく表現する活動にも取り組みます。

 プレゼンテーション実習では、発表はもちろん、事前準備としての資料作成においても、調べた内容を分かりやすく伝えるために情報機器の活用能力が必要となります。ですが、情報機器を上手く使えるだけでは、効果的な発表にはなりません。聞き手を意識した資料の作成やグループでの話し合いを通じて、求められている情報をまとめることが重要です。この発表活動を通して、世の中での新しい技術に対するニーズや技術を活用する上での心構えなど、生活と技術とのかかわりについて授業を通して考えていきます。

 

 いかがでしたか?法政大学第二中・高等学校ではこのほかにも様々な工夫がこらされた授業が行われています。今後もいろいろな授業について紹介していきたいと思います。

 ※授業における取組の内容については、年度によって変わることがあります。