高校3年3学期

文学部 日本文学科クラス

高校3年3学期

「大学0年生」としてのスタート — 3学期ガイダンスを実施しました
2026年1月9日(金)に高校3年生の文学部(日本文学科)進学予定者を対象とした、3学期のガイダンスを行いました。今回は、その初日に行われたガイダンスの様子と、これから始まる取り組みについてご紹介します。

■ 「自分の中に“軸”を構築する」ということ
ガイダンスの冒頭では、「文学部、特に日本文学という分野が大切にしていること」について触れました。学問の多様性に触れた「冬課題」を終えて、そんな生徒たちに対し、これからは自身の感覚を大切にしながら、専門性を深めるための「自分の中の軸」を構築していくことが求められることを伝えました。

■ 大学入学を見据えた実践的なカリキュラム
3学期の授業は、大学での学びへの橋渡しとなる「初歩中の初歩の土台」を作ることを目的としています 。

  • プレゼンテーション講座: 1月から2月にかけて、各自がテーマを設定し、資料作成から発表までを行う「プレゼン大会」を実施します 。
  • フィールドワーク(FW): 教室内の講義にとどまらず、実際に現地へ赴くフィールドワークも予定されています 。
  •  大学との連携: 市ヶ谷キャンパスにて、大学教授による事前オリエンテーションも実施されます 。

■ 文学部で学ぶ意義とは?
ガイダンス資料では、かつて話題となった大阪大学文学部長(当時)の式辞を紹介しました。 「人間が人間として自由であるためには、直面した問題について考え抜くしかない」という言葉の通り、文学部での学びは、複雑な世界を生き抜くための「考える手がかり」を与えてくれるものであることを共有しました。

これから卒業式までの期間、生徒たちはこの「考える力」を養いながら、一足先に大学0年生として踏み出します。今後の活動の様子も、随時ご報告していきます。

 

2025年度 文学部 日本語学科クラスの取り組み

取り組み その1

日文クラスは、〈文学〉〈言語〉〈文芸〉といった大学でのコース別の学びも想定しながら、大学での学びに繋がる土台の構築を進めています。また、各学科の担当者の専門性を活かした授業、実際に触れ合うフィールドワークなどを実施しています。

【特別講座(特講)】

主な特講の内容は、

・「文学を楽しもう」:様々な物語に触れる
・「AI時代の文学入門」:AIの歴史と、AIは「読める」/「書ける」のか?
・「サブカルチャー講座」

など、「今」文学に触れる世代と一緒に活動しながら、展開しています。

 

【フィールドワーク(FW)】

 1月はフィールドワークも実施しました。この間に実施したものは以下の通りです。

 ◆国立国会図書館見学
――普段は見られないバックヤード見学と職員の方からの解説を受けました。膨大な書庫と静かな空気の中で「本を探す」や「答えを得る場所」というよりも、「問いを引き受け続ける場所」としての意義を感じる時間でした。

 ◆佐倉城址・国立歴史民俗博物館見学(哲・史学科クラスと合同実施)
――今回大事にしたことは、 「重なり合う時間の層を歩く」ということでした。 歴博が建つ場所には、中世・近世の「佐倉城」としての記憶と、近代の「歩兵第57連隊」(通称:佐倉連隊)としての記憶、そして現代の「学びの場」としての時間が重なっています。 文学も同様に、一つの時代だけで完結しているのではなく、前の時代の影響を受け、次の時代へと繋がっています。その「時間の連続性」を、展示室の中だけでなく、実際の土地の起伏や遺構から感じ取ることを大切にしたいと考えての取り組みになりました。

 ◆角川武蔵野ミュージアム見学
――独自の文脈で本が並ぶ「エディットタウン」では、ジャンルを越えた本の繋がりを読み解くミッションに挑戦しました。一見無関係な知識を結びつけ、新しい意味を見出す「編集」の面白さを肌で感じました。文学を多角的に捉える視点を得て、大学での研究がますます楽しみになる一日となりました。

 

【大学オリエンテーション】

 1月20日(火)には「付属校事前オリエンテーション」が法政大学市ヶ谷キャンパスで実施されました。ご担当は、加藤昌嘉教授でした。オリエンテーションを通して、「大学生」という意識を様々な意味で深めることができました。

 特講やFWの他にも並行して、プレゼン大会に向けて報告テーマを設定し、報告のアウトラインの作成にも取り組んでいます。次回はそれらの内容含めて(一部)お伝えしたいと思います。

 

国立国会図書館見学

国立国会図書館(新館書庫:光庭)

国立歴史民俗博物館見学

佐倉城址散策の一コマ(旧日本軍の遺構の説明を聞いています)

角川武蔵野ミュージアム(外観)

角川武蔵野ミュージアム(ブックストリート)通常の図書館分類(日本十進分類法)ではなく、「意味のつながり」で再編集しているエリア

角川武蔵野ミュージアム(本棚劇場)

角川武蔵野ミュージアム(レクチャーを受けています)

取り組み その2

1、OB講演会の実施
 本年度のOB講演には、昨年に引き続き早瀬太亮さん(学部4年生)をお招きし、大学生活全般に関するリアルな話をしていただきました。「第21回全日本学生落語選手権 策伝大賞」で大賞に輝いた学生落語家でもある早瀬さんには、今年も見事な落語を披露していただきました。生徒たちは、身近な先輩の話から自身の大学生活への解像度を上げるとともに、伝統話芸の生の面白さを存分に体感できたようで、大変充実した時間となりました。

OB講演会の様子

落語披露の様子

2、プレゼン大会に向けて
 レジュメ作成含め、準備が佳境に入っています。以下は、プレゼンテーション大会の発表タイトルとなります。今年度は、以下5つのグループでそれぞれの発表を行うことになります。
〔発表タイトル一覧〕
①『舞姫』論――3つの視点から捉える二人のすれ違い――
②『舞姫』論――告白としての〈真実〉と記録としての〈虚構〉――
③「堕落」する日本人――戦後の新たな思想体系――
④「トカトントン」論――理想の崩壊と人間の再出発――
⑤源氏物語のヒロイン像