高校3年3学期

文学部クラス

高校3年3学期

 今年度の文学部は、各学科(「哲・地理・史学科」「日本文学科」)ごとにわかれて取り組みを進めていきます。
 その中で、3学期の取り組みを、大学での学びを通して、「加速度的に国際化・情報化が進んでいます。ますます拡大し、複雑化する現代社会において、「人間」と「文化」の本質をさまざまな角度から探求する」人材を育成する準備段階と位置付け、それぞれの学科の特性を踏まえた視点から「人間であること」について掘り下げていくために各学科の理論と方法を考えることを目標としています。
 授業では、学科ごとに特講を設定し、大学での学びに求められる基礎的な思考力を確立させるとともに、大学におけるレポートや論文作成などの方法についても取り扱います。各特講内では、論文講読、史料読解・批判、視聴覚資料の利用、国内外の講師を招いての講演会(一部)、フィールドワーク等を予定しています

2023年度 文学部クラスの取り組み

取り組み その1

3学期の取り組みが本格的に始まりました。学科ごとに特講を設置し、各学問分野における理論と方法論を学び、大学での学びに繋がる土台の構築を進めています。また、各学科の担当者の専門性を活かした授業を展開していきます。以下、今年度の担当者を紹介します。

 ◆哲・地理・史学特講:森幸雄・小嶋常喜・濱口裕介
 ◆日本文学特講:黒田学・長瀬由紀峰
 
また、この間実施したFWは以下の通りです。
 ◆国立国会図書館見学①(人数上限ありのため1グループ目を実施)
 ◆佐倉城址・国立歴史民俗博物館見学

上記の取り組みに加えて、今後、外部(国内外)から講師を招請して講演会を実施する予定です。
1月22日(月)には「付属校事前オリエンテーション」が法政大学市ヶ谷キャンパスで実施されました。対面による実施は2020年ぶりとなりました。以下、その概要と担当者・テーマを紹介します。
・哲学科:奥田和夫 教授   テーマ:哲学の入り口を見つける
・地理学科:小原丈明 教授  テーマ:地理学って、何を学ぶの?
・史学科:齋藤勝 准教授   テーマ:歴史を研究するとは
・日本文学科:間宮厚司 教授 テーマ:万葉秀歌を読み直す 

オリエンテーションを通して、「大学生」という意識を様々な意味で深めることができました。
特講や講演会などと並行しながら、プレゼン大会に向けて報告テーマを設定し、報告のアウトラインの作成にも取り組んでいます。次回はそれらの内容含めて(一部)お伝えしたいと思います。

取り組み その2

3学期の取り組みが始まり、一か月以上経ち、すでに終盤戦に突入です。クラスでは、プレゼン大会に向けた準備と並行しながら、施設見学やフィールドワーク(FW)で実際に現地に足を運び、また、講師をお招きして講演会などを実施しました。
 
〔この間実施した施設見学・FW〕
◆国立国会図書館見学②(人数上限ありのため2グループ目を実施)
◆横浜(中華街・山手とその近辺)
◆向ケ丘遊園 ※人間環境学部・キャリアデザイン・文学部(地理学科)合同実施

横浜FW(中華街)

横浜FW(山手・打越橋より)

横浜方面FW

〔この間実施した外部講師の特講・講演会(社会人・OB・OG含む。順不同)〕
◇橋本達也氏(県立住吉高校教諭、法政大学地理学科OB)
 講演タイトルは、「地理的な見方や考え方を身につけるためのフィールドワークの実践」
◇蔡志勇氏(台湾大学日本語文学系修了(修士)、日本語能力試験N1合格、語学学校講師)
 講演タイトルは、「私と日本語、そして日本文学」 
◇鈴木勇一郎氏(川崎市市民ミュージアム学芸員、博士(歴史学))
 講演タイトルは、「砂利の多摩川」
◇金森朱咲さん(本校OG・哲学科)・齋藤一成さん(本校OB・哲学科)
◇早瀬太亮さん(本校OB・日本文学科)
◇安保優季奈さん(本校OG・地理学科)
◇竹内悠馬さん(本校OB・史学科)

外部講師の方々には、普段考えもしないような新たな視点へのヒントをいただきました。また、OB・OGの方々には、大学生活全般の話、質問、各自の活動の披露など、幅広く展開してもらいました。いずれも大いに刺激を受ける大変有意義な時間でした。
脈々とつながる付属生のネットワークは大学生活のアドバンテージとして機能していることをあらためて実感するものでもありました。

最後に、プレゼンテーション大会についてですが、文学部(哲・地理・史・日文)クラスは、2月22日(木)に実施します。当日は、大学の各学科の先生方に来校いただき、各学科に分かれての実施となります。


外部講師講演会

外部講師講演会

台湾オンライン講演会~私と日本語、そして日本文学~

落語披露(日文OB)

OB講演(哲学科)

OB講演(日本文学科)

OB講演(地理学科)

OB講演(史学科)

取り組み その3

第一クールの最後を飾る“プレゼンテーション大会”が2月22日(木)に終了しました。当日は、法政大学から先生方にお越しいただき、生徒たちは緊張しながら各自の成果を発表しました。保護者の方々にもお越しいただき、充実した大会となりました。
以下、当日お越しいただいた大学の先生方と、今年度の発表タイトル(サブタイトルは省略)を紹介します。

【哲学科】
 [参観教員]吉田敬介 先生
 [発表タイトル]
・「精神論・根性論を特攻から問う」
・「なぜドイツ国民は自由を放棄してヒトラーに従ったのか」
・「本当のモンスターは誰か?」
・「「もののけ姫」から考える環境問題」
・「「死」への考え方」
・「自己愛と自信」
・「イドラは完全排除すべきか?」

【地理学科】
 [参観教員]小原丈明 先生
 [発表タイトル]
・「ダムツーリズムによる地域社会の活性化」
・「東京の都市開発と生物相との関わり」
・「企業の事業所配置について」
・「プロ野球と地域密着・地域貢献」
・「福岡を例に黄砂をみる」
・「武蔵小杉駅の混雑問題と対策について」
・「鎌倉市の津波への対策」
・「中国の農業用水をめぐる問題」
・「みなとみらい21の景観形成」
・「多摩ニュータウン」

【史学科】
 [参観教員]宇都宮美生 先生
 [発表タイトル]
・「三島通庸と自由党激化事件との関係」
・「ヒトラーはどのようにして国民の支持を集めたのか」
・「軍歌作者の創作意図について」
・「サンペドロ要塞から見るフィリピン統治」
・「ルイ14世の芸術政策」
・「階級とスポーツ」
・「横浜居留地」
・「江戸時代は持続可能な社会だったのか」
・「自由民権運動の実態」
・「長篠の戦いにおける鉄砲の役割の再検討」

【日本文学科】
 [参観教員]小林ふみ子 先生
 [発表タイトル]
・「「やまなし」におけるクラムボンの正体の考察」
・「あみ子と他者の違い」
・「『君の膵臓をたべたい』における名前の効果」
・「『羅生門』末尾の一文の訴え」
・「「記憶の中に生きる」ということ」
・「光源氏の人物像」
・「平家物語を読む」
・「社会問題を物語にする重要性」
・「チャーリーが最後に残った理由」
・「銀河鉄道研究」
・「夏目漱石『坊っちゃん』における物語の魅力」
・「宮沢賢治『注文の多い料理店』」
・「梶井基次郎が見出す光」
・「『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら』」
・「『変身』で描かれる死について」
・「『星の王子さま』研究」

今後は、第二クールとして、今回のプレゼンを論文としてまとめ上げていくこととなります。(この「まとめの論文」における優秀論文は「まとめ集」に掲載される予定です。)
年明けから始まった「三年三学期」の取り組みもこの第二クールで終了となります。

プレゼンの様子(史学科)

プレゼンの様子(地理学科)

プレゼンの様子(哲学科)

プレゼンの様子(日本文学科)

プレゼン後の講評の様子(日本文学科・小林ふみ子教授より)