高校3年3学期

人間環境学部クラス

高校3年3学期

人間環境学部クラスの3学期授業は、「持続可能性」を大きなテーマとして、「問題意識の育成」と「大学での学びの構築」をテーマに、付属校ならではの高大連携教育として多彩な取り組みを行います。

校内での取り組みでは、班体制を作り、研究発表に向けた取り組みを進めていきます。また、ゲスト講師による特別講義やフィールドワークも積極的に実施をする予定です。

集大成となるのが、研究発表をおこなうプレゼンテーションです。テーマごとに編成された各班が、それぞれの問題意識に基づき調査・研究をおこなった成果を発表します。

 

2023年度 人間環境学部クラスの取り組み

取り組み その1


各班で新聞記事からSDGsに関連する項目を調べる取り組みを行いました。2月のプレゼン大会に向けて、興味・関心ある研究テーマを班で決めていく取り組みが始まりました。

人間環境学部クラスではプレゼン大会に向けて、各班の研究テーマの現状認識、問題点を整理しながら、各班で研究テーマを設定し、テーマの現状認識、問題点を整理しながら、班、個人としての「主張」を論ずることができるよう討議を進めています。

1月15日には、多摩川河口の大師河原干潟館のご協力で水辺の生き物・植物などについてFW実地体験をしました。真冬の季節でしたが、大師橋下の干潟には、小さなカニやハゼ、スジエビなど多種多様な生き物がいて、春までじっとしている姿に、生徒は感心していました。その後、河原で野生の大根探し。思いもしないご馳走だったようで、干潟館の方のご厚意で、葉っぱを煮て、美味しくいただきました。

1月16日には、人間環境学部教授の金藤正直先生とゼミに所属する本校卒業生たちが来校しました。卒業生による大学生活やゼミ活動についての講演を聴き、そのあと3つに分かれて大学生活などの懇談、その後は、各班から研究テーマについてアドバイスをいただきました。金藤先生のゼミには、毎年二高の複数人の先輩方がゼミに入り頑張って活動しています。先輩方の話からは大学生活が充実している様子がうかがえ、また、プレゼンに対するアドバイスを受け、とても刺激を受けたようです。金藤先生からも、人間環境学部の内容だけでなく、大学生活、どのような人間像に成長してほしいかなど、多岐に渡るお話をいただきました。
これらの貴重な体験を元に、「持続可能」を観点として、さらに各班の研究発表の準備を進めてほしいと思います。

取り組み その2

人間環境学部クラスではプレゼン大会に向けて、各班の研究テーマの現状認識、問題点を整理しながら、レジュメ、パワーポイントの作成をしています。また、週に1度フィールドワークを実施し、体験を通してさまざまなことを学習していきます。


1月24日は、「向ヶ丘遊園跡地保全運動と生田緑地」をテーマに、向ヶ丘遊園の緑を守り、市民憩いの場を求める会(遊園の会)の方々の案内のもと、生田緑地内を踏査しました。今年度は、人間環境学部、キャリアデザイン学部、文学部地理学科、理工学部都市環境デザイン学科の4学部と合同の総勢80名の大規模FWとなりました。まず、遊園の会事務局長の松岡嘉代子さんによる講義を全体で受講しました。「人」と「自然」が持続的に共生するための開発とは何かについて、生徒たちは真剣に耳を傾けていました。その後の向ヶ丘遊園跡地をめぐる踏査では、山道を歩く場面もあり、生田緑地に残っている自然と在りし日の遊園の跡を大いに体験でき、天気にも恵まれ緑地散策を満喫することができたようです。

1月30日は、鎌倉フィールドワークを実施しました。事前学習では、鎌倉が古都保存法発祥の地であること、そのきっかけとなった八幡宮裏山(御谷の山)のナショナルトラスト運動を学習しました。フィールドワークでは、八幡宮、切り通し、寺院・神社仏閣、やぐらを通るルートを生徒たちで考え、各班でコース設定してもらいました。当日は良い天気に恵まれ、歴史と共生するまちとして鎌倉を捉えることができました。

取り組み その3

3学期の取り組みの一つの到達点として、2月22日にプレゼンテーション大会が実施されました。発表は、フィールドワークなど研究調査を通して議論し、問題点と解決法をパワーポイントにまとめたもので20分程度発表しました。
各班、それぞれ工夫をこらして、テーマの現状、問題点、解決策について分析・提案し、お互いに質問して議論しあうことができました。当日は、法政大学からイギリス地域文化 デザイン史 日英文化交流史を専門とされる板橋美也先生にお越しいただき、各班に向けてアドバイスをいただきました。7週間という短い取り組みでしたが、アドバイスいただいた点は、きっと大学での学びに繋がるかと思います。
人間環境学部に進学する生徒たちには、これまでの「出会い」と「学び」の経験を振り返ったうえで、4月からの新しい学生生活に邁進してほしいと思います。

各班の発表テーマ
1班:神奈川県が過疎化?!~真鶴町を考える~
2班:服装にとらわれない!働きやすい職場環境
3班:~日本人の原点~米の消費量を増やそう
4班:限界が来る前に-食で命を救いたい-
5班:環境に左右されるな!~障碍者により多くの選択肢を~
6班:#GoMeHeroマイクロプラスチックなくそう計画
7班:子供を救いたい
8班:多摩川の持続可能に向けて~歴史と下水処理から考案~
9班:LGBTQ+に苦しむ子供たちを減らすために
10班:未来×防災~生きるための勇気とは~