物理部 ARLISS 2014  世界大会(9/8・9)での活動報告

2014.09.20 物理部

ARLISS 2014  世界大会(9/8・9)での活動報告

(1)製作にあたって

全国大会で使用した機体は、いくつも破損がありそのまま使用することは出来ませんでした。全国大会からわずか3週間足らずで新たな缶サットを2基製作しました。しかし缶サット甲子園に夏休みを捧げた私たち高校生にとって、夏休みの課題が立ちはだかり、実質1週間での缶サット製作をよぎなくされました。それを可能にしたのは、今までの技術の積み重ねがあったからこそこの強行的なスケジュールを可能にしました。

そんな中で我々の缶サット活動の集大成として、2基の缶サット製作を行いました。

(2)コンセプト

今までの私たちの活動の集大成・軌跡、さらに今後の未来への挑戦の意を込めて、1基目の缶サットをFuture・2基目の缶サットをOrbiiと名づけました。

1基目のFutureは全国大会に引き続き被災地探査の第1歩とし、確実なデータ収集と安定した映像取得を目的としました。

2基目のOrbiiでは我が校の缶サットについての活動を広く認知させるために、エンターテイメント性が高く今後のアウトリーチを効果的にすることを視野に入れたミッション設定を行い、機体を製作しました。

(3)ミッション

Futureは確実なデータ収集・安定した映像撮影さらに確実な減速による姿勢の安定と無傷での缶サット回収をミッションとしました。

Orbiiではエンターテイメント性の高いミッションで、Futureと同じミッションを行い、上空で缶サットが姿勢によって喋る言葉を変え、それを内部カメラにて録音し事後把握するミッションや、着地後に「自撮り」するなどエンターテインメント性の高いミッションの実施を試みました。

以上がARLISS2014での我々のミッションです。

(4)成果

Futureはアメリカ時間の9月8日にモデルロケットで打ち上げられ、海抜およそ4500mまで上がった後、放出されました。大会初日私たちの予定していた缶サットミッションは全ての要素において成功し、ミッション達成度は95%としました。不十分と判断した5%の要素は、映像撮影が着地まで映っておらず、バッテリーが切れてしまったためです。しかし予定していた全てのデータ・缶サットの回収において、これまでの缶サット活動の中で最も満足のいく成功でした。

アメリカ時間9月9日に上げたもう1基の缶サットOrbiiは、上空で予定していたミッションは、全て失敗という結果になってしまいました。この要因として、ロケットの開放に使われるバッテリー交換を打ち上げ直前にすることを余儀なくされたため、打ち上げ時間の遅延が原因となり、缶サット本体のバッテリー交換が行えず、動作が停止した状態での打ち上げ、回収となってしまいました。

この日は強風が吹いていたために、ロケット打ち上げのタイミング見計らって打ち上げたものの、缶サットが風で大きく流されてしまいました。それによって砂漠を4時間探し回り現地の方によって発見され、回収することができました。

二日とも同じパラシュートを使用して回収できたことから、減速機構において高い信頼を証明出来ました。

【ARLISS2014におけるミッションと達成度】

9月8日打ち上げ

 機体名 ミッション 結果

Future パラシュート展開 成功〇

 映像・物理データの取得 成功〇

 無傷での回収 成功〇

9月9日打ち上げ

 機体名 ミッション 結果

Orbii パラシュート展開 成功〇

 映像・物理データの取得 失敗×

 機体状態音声の録音 失敗×

 着地後の自撮り 失敗×

 無傷での回収 成功〇

(5)総括

缶サット活動において私たちは色々なものを知り、たくさんのことを学びました。

高校生が主体となって行う缶サット甲子園では、ミッション構成から実現方法まで全てを考え、実行にうつす自主性が身に付いたり、どんなハプニングにでも冷静に判断し、物事を多角的な視点から分析する能力も得られることができました。

この活動において大切なことは、個人の能力はもちろん大切ですがそれ以上に、自分たちのプロジェクトに対して誇りをもち、「絶対にプロジェクトを成功させる」という強い意志と、それを実現するための、チームワーク・努力・根性が何よりも大切なことだと感じました。

(6)謝辞

本研究の遂行にあたり、終始ご指導、ご助言を頂きました和歌山大学秋山演亮教授、JAXA宇宙教育センターの長田奉公先生に心より感謝いたします。また初めてARLISS大会に参加するにあたり懇篤なるご指導とご高閲を承りました東京工業大学附属科学技術高等学校 科学部顧問の小菅京先生、電気通信大学 情報理工学研究科 高玉研究室 藤塚 拓馬 様に心より御礼申し上げます。